蕁麻疹と口腔ヘルペスの治療

【患者】甥っ子
【現病歴】1週間前から発熱→口腔ヘルペス→蕁麻疹の順に発症。
強烈なかゆみと痛くて食べられない。
【腹診】どうやら腎虚である。
【証決定】腎虚証。
【適応側】男の子だが、耳前動脈が右が浮いてしっかりしていることと、右手が発達していることから、右側とした。
※小児の場合、左右の手を握って発達している側が適応側になる確率が高い。診れるのなら耳前動脈の浮いて強い側が適応側。
【本治法】右太谿に小里てい鍼の尻尾を当て五行程補ってヒョイッと抜鍼。
【補助療法/標治法】口腔ヘルペスに対してテスターを当てて痛みがマシになる側の内関ー公孫に主穴に10壮、従穴に6壮無熱灸して金銀粒貼付。
手五里に無熱灸10壮。
蕁麻疹に対しては合谷と築賓に無熱灸20壮ずつ。
気を巡らすように小児はりして、最後に左後谿にチョンと止め鍼して終了。

※無熱灸・・・温熱器を使った施灸で、小児や美容に気を使われる女性の患者に有用。また、災害医療やスポーツイベントなど、屋外での不衛生な環境下でも安心して治療できます。

【経過】翌日幼稚園に行ける→次の日も治療して治癒。
【考察】経過からして温病だと思われます。
邪正抗争で弱ったところにヘルペスや蕁麻疹が出たのでしょう。
脾経か胃経に邪が浮くので大人であれば脉状に合わせて瀉法しますが、子供で厳密に脉が診れないので、安全策で合谷と築貧で解毒しました。

このように、小児であれ、本治法で生命力を高め、標治法で病変部の阻滞を疏通し、疾患別の補助療法を施すことで、早期回復をはかることができ、大変に助かっています。

本・標・補助、三位一体型の経絡治療が、(一社)東洋はり医学会関西方式の経絡治療です。
無熱灸のやりかた↑
合谷と築貧への無熱灸↑
外感病のステージ↑
外感病ではヘルペスや蕁麻疹は気分の熱で、雑病では目やにやアトピー性皮膚炎。
本会の経絡治療のご案内↑

ONE

鍼灸にはあらゆる流派や様式が在ります。 この多様性が日本鍼灸の優秀性のひとつだと感じています。 各流派に優劣は在りません。 それぞれに素晴らしい学術があり、互いに切磋琢磨する間柄です。 流派は違えど、患者を病苦から救うという同じ使命を持った鍼灸師に違いはありません。 元々1つです。 互いを認め高めあい、上工に成れるように、願いを込めてこの名前を付けました。 どうぞ、よろしくお願いします。