症例.乳腺が腫れて痛い、母乳が出ない。

☑患者 20代女性。
☑主訴 乳腺が腫れて痛い、母乳が出ない。
☑現病歴 産後6ヶ月、数日前から左のオッパイが腫れてきた。かかりつけの助産院で乳房マッサージなど処置を受けるも腫れがひかず来院。
☑愁訴 頭髪を抜いてしまう。
☑経絡腹診 脾心虚、肝腎実、肺平。
☑脉状診 浮、数、細、虚。
☑比較脉診 脾心虚、肝腎実、肺平。
☑証決定 脾虚証。
☑適応側の判定 病症が左に偏っているため本証を健康側、副証があれば患側に振り分ける。
☑本治法 右太白、右大陵を補い、右関上浮かして胃の脉位に浮いた虚性の邪を患側の足陽明胃経を切経して最も邪気実の客している左豊隆に枯に応ずる補中の瀉法。
☑補助療法 
✅宮脇奇経治療 宮脇奇経腹診®より衝脉と診断。
左公孫-左内関に主穴に5壮、従穴に3壮知熱灸で奇経灸して金銀粒貼付。
乳頭より上は合谷-陥谷、下は陥谷-合谷でほとんとが解決しますが、手足の陽明脉で変化がないときは公孫-内関が的中します。
☑標治法
✅膻中と左天宗に知熱灸5壮。
✅患部に瀉的散鍼。
☑止め&セーブ鍼 中脘✖非適応側天枢✖適応側天枢✖下腹部最陥凹部&百会左斜め2~3㍉後ろの陥凹部に補鍼。
☑セルフケア 奇経と膻中と左天宗に自宅でドライヤー灸をするように指導。
天宗はご主人にしてもらうように指示。
断られたら「じゃああんたがお乳あげて💢」と言いなさいと助言&笑い話😊
☑経過 2日後来院。前回の治療後腫れはひいて治癒。
また腫れたらおいでとして、今回で終了。
☑反省と考察 乳腺炎は気血の阻滞です。
病因病理はストレスです。
頭髪を抜くことで肝鬱を解消していたのでしょう
五臓では脾の主り、経絡は胃、乳頭は肝、母乳は小腸が関係します。
妊娠中は心経と小腸経が閉じます。
産後は小腸経は上に血を巡らせ母乳を作ります。
心血が回復すると心経は下に血を巡らし月経が復活します。
この血を作るのが脾、巡らせるのは肝です。
脾肝のバランスが崩れると乳腺がつまって腫れます。
産前も産後も大事にしてあげてください。
子はかすがいですが、妻は家宝です。

ONE

鍼灸にはあらゆる流派や様式が在ります。 この多様性が日本鍼灸の優秀性のひとつだと 感じています。 各流派に優劣は在りません。 それぞれに素晴らしい学術があり、 互いに切磋琢磨する間柄です。 流派は違えど、患者を病苦から救うという同じ使命を持った鍼灸師に違いはありません。 元々1つです。 互いを認め高めあい、上工に成れるように、 願いを込めてこの名前を付けました。 どうぞ、よろしくお願いします。